苦悩の石川遼「今の自分は『ゴルフ』をしていない」

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by AP/AFLO

 現地時間2月27日から開催されている米ツアーのホンダ・クラシック(パー70/フロリダ州)に、松山英樹と石川遼が出場したが、松山は2日目にもともと痛めていた左手に違和感を覚えて棄権。石川は初日に「76」を叩いて出遅れると、それが響いて予選落ちを喫した。

 2日目のスタート前、松山は練習レンジに向かったが、左手首や二の腕にもテーピングを巻いてフルスイングできない様子だった。結局、30分ほどボールを打って、棄権を決めた。

「(左手の)状態については、語ることはないです。来週に向けて棄権することにしました」

 そうコメントを残した松山は早々にコースをあとにした。

スイングが固まらず、苦渋の表情を見せる石川遼。スイングが固まらず、苦渋の表情を見せる石川遼。 一方、ウエイストマネジメント(1月30日~2月2日)、ノーザントラスト(2月13日~16日)と、予選落ちが続いている石川。出場資格を得られなかった前週のアクセンチュアマッチプレー選手権が開催されている間は、ここのところ不安定だったスイングの調整に専念し、かなりの練習量をこなしてきた。おかげで、練習ラウンドでは満足できるようなプレイができたようで、明るい表情を見せていた。

「ここ2試合の結果は悪いけれども、今の状態はすごくいい」

 しかし大会本番を迎えると、再び課題のスイングが乱れた。初日は池に4回も落とすなどして、6オーバー140位タイと振るわなかった。

「練習ではできているスイングが試合でできない。自分で信用できるスイングが作りきれていない。結局、真っ直ぐ打てたと思ったボールが曲がったり、曲がったかなと思ったボールが真っ直ぐいったりしていた。リビエラ(ノーザントラスト)での試合が終わって、そのあとの1週間ですごくいい練習ができたので、いい手応えをつかめたと思っていたんですが......。ミスを怖がって、ボールを当てにいってしまった」

 そして2日目、初日よりもショットは安定していたが、5バーディー、5ボギーのイーブンパー。スコアを伸ばせず、通算6オーバー126位タイで3試合連続の予選落ちとなった。

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