2013.04.10

【男子ゴルフ】マスターズ開幕。ウッズの新時代がここから始まる

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

マスターズで8年ぶり5度目の優勝を狙うタイガー・ウッズ。 米男子ツアーのメジャー第1弾となるマスターズが、現地時間4月11日(~14日/オーガスタナショナルGC)に開幕する。

 本命は、今季すでにツアー3勝を飾り、2年5カ月ぶりに世界ランキングトップに返り咲いたタイガー・ウッズだ。自身もマスターズ制覇へのモチベーションは高く、メジャー優勝を飾ることで、自他ともに認める「完全復活」を狙っている。

 その準備は、十分過ぎるほど整っていると言っていいだろう。それだけ今のウッズは、精神的にも、技術的にも、ズバ抜けた存在だからだ。

 2009年11月、プライベートでスキャンダルが発覚。ウッズは、それから一気に下降線をたどった。翌2010年のマスターズからツアーに復帰するも、2010年、2011年と2年連続でツアー未勝利に終わった。2011年11月の世界ランキングは、58位まで落ち込んだ。

 普通の選手であれば、このまま消えてしまっても不思議はない。しかし、表舞台に戻ってきたウッズは、トップアスリートのメンタルを失ってはいなかった。最大のモチベーションになったのは、ジャック・ニクラウスが持つ、4大メジャー18勝だろう(ウッズは14勝)。再び世界の頂点に立って、その記録に追いつき、追い越すために、ウッズは着々と準備を重ねてきた。

 その間、イチから取り組んだのは、肉体とスイングの改造だった。

 一般的に、32、33歳を過ぎると、人間の体力は下降線をたどる。筋肉やバネなども同じように落ちていく。そうした状況を迎えたとき、重要になるのは、できるだけ体力を落とさないための体作りである。それを実践したニクラウスは、「プレイヤーとしてのピークを維持するには、体力が精神力を、精神力が体力を、お互いに支え合うことだ」と語り続け、40代になっても結果を残した。

 スキャンダル発覚時、33歳だったウッズは、すでに肉体が衰え始め、精神的にも落ち込んだ。まさにそれを機会に、ウッズはニクラウスと同じように、40代になっても第一線で活躍できるような、体作りとメンタル強化に着手したわけだ。