【ゴルフ】韓国代表監督が教える「正しいスイング」とは?

  • 慎 武宏●取材・構成 text by Shin Mukoeng
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

選手の特長に合わせてスイング指導をするハン・ヨンヒ氏(右)。選手の特長に合わせてスイング指導をするハン・ヨンヒ氏(右)。検証・韓流ゴルフ「強さの秘密」
連載◆第8回

 これまでの連載では、KGA(韓国ゴルフ協会)の国家代表および代表常備軍の総監督だったハン・ヨンヒ氏と、彼のもとで女子代表コーチを務めてきたキム・ジョンイル氏が、韓国ゴルフ界の育成システムや現状について語ってくれた。その知られざる舞台裏やさまざまなエピソードから、韓国人ゴルファーが世界で活躍している理由の一端が垣間見られた。

 そして今回は、ハン・ヨンヒ氏自身がどんな指導哲学を持っているのか、日韓ゴルフ比較論を交えながら、教えてくれた。多くの有名トッププロが師事してきた名将のゴルフ・メソッドとはいかなるものなのか、その真髄に迫る――。

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 国によって文化や価値観が違うように、ゴルフも国によって志向するスタイルが異なります。

 日本のトッププロのスイングは、男女ともにとても個性的で、攻撃的だと思います。独特なオーバースイングをする選手もたくさんいて、彼ら、そして彼女らは皆、飛距離も持ち合わせています。

 その攻撃的なスタイルは見た目にも派手で、多くのギャラリーやゴルフ愛好者たちを惹きつけます。代表的な存在と言えるのが、石川遼プロでしょう。

 そんな日本人トッププロと比べると、韓国人ゴルファーたちは安定したスイングで、正確さを志向するスタイル。攻撃的なゴルフに比べると派手さは欠きますが、その分、ミスは少ないと思います。

 象徴的なのは、キム・キョンテではないでしょうか。

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