検索

サッカー日本代表戦にブラジル代表は高いモチベーション 日本は自信に満ちた王国とどう戦うべき? (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

【ブラジル国内でも高まる関心】

 では、そんな生まれ変わったブラジルに、日本はどう対峙したらいいか。

 とにかく落ち着いて自分たちのプレーすることが大事になる。韓国戦では、相手を翻弄するようなブラジルのプレーに冷静さを失くす選手も見られたが、それではブラジルの思うつぼだ。

 前半に点を取らせないことも重要だ。守備に徹して、6-2-2ぐらいのフォーメーションがいいかもしれない。とにかくブラジルに好きにプレーさせず、苛立たせることができれば成功だ。韓国戦で調子に乗り、思いどおりにできると思っているブラジルだが、逆境になれば脆い。そうすれば隙ができ、カウンターで点を取ることも可能だ。

 一方、絶対にしてはいけないのは、1対1で勝負すること。ブラジル選手たちの個人テクニックは優れている。挑むのは危険だ。そして90分間決して気を抜かないこと。少しでも気を緩めれば、すぐに韓国の二の舞になるだろう。

 平日の朝の試合ということもあって、ブラジルでの韓国戦の視聴率はそれほど高くはなかった。しかし、5-0で大勝したことで、人々の日本戦への関心は高まっている。韓国戦はただの"幻"だったのか、それとも"本物"だったのか。アジアナンバー1の日本相手に何ができるのか。皆がそれを見極めようとしている。だからこそアンチェロッティも選手たちも決して負けられない。本気で挑んでくる。日本にとってはハードな状況だ。

 だが、別な見方をすればこれは日本にとってラッキーかもしれない。ワールドカップを前に、本気になったブラジルと対戦できるのは、どんな代表チームにとっても非常に有意義なことだ。望んでも、なかなかできることではない。とにかく14日の対戦が楽しみだ。

フォトギャラリーを見る

4 / 4

キーワード

このページのトップに戻る