鎌田大地は「プレミアリーグで最もいやなチーム」クリスタル・パレスに何をもたらしているのか (4ページ目)
同15分に狙った1本はカットされてしまった。自らのプレッシングで、ボールロストを誘発した流れからのスルーパス。鎌田は、天を仰いで悔しがっていた。
しかしながら、選手の精神面において、勝利にまさる特効薬はない。ベンチに下がった6分後、終盤に投入されていたエンケティアが文字通りのラストチャンスで劇的に相手ネットを揺らす。すると、グラスナーを先頭にベンチから駆け出したパレス陣営のなかには、指揮官を追い越して勝利を喜ぶ、影の日本人功労者の姿もあった。
現プレミアリーグ随一の"いやな"チームと、その主力である鎌田の戦いは続く。
著者プロフィール
山中忍 (やまなかしのぶ)
青山学院大学卒。1993年に渡欧し、西ロンドンが人生で最も長い定住の地に。イングランドのサッカー界を舞台に執筆・翻訳・通訳に勤しむ。著書に『勝ち続ける男 モウリーニョ』、訳書に『夢と失望のスリー・ライオンズ』、『バルサ・コンプレックス』(ソルメディア)など。英国「スポーツ記者協会」及び「フットボールライター協会」会員。
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