南野拓実は名門モナコで特別な存在になった 古橋亨梧はレンヌに残るか否か悩ましい夏を迎える (2ページ目)
【南野はモナコとの契約を延長】
チームが最大の目標としていたチャンピオンズリーグ(CL)出場権の獲得。それに向けて最も大事なシーズンの後半戦に重要戦力として期待に応えたことが、南野にとって最大の収穫となったと言えるだろう。
その最たる例が、CL出場権争いの直接対決となった第29節(4月12日)のマルセイユ戦と、指揮官のコメントにもあった第33節(5月10日)のリヨン戦におけるパフォーマンスだ。
南野はその大事な2試合でいずれも貴重な先制ゴールを奪い、チームの勝利に貢献。CL出場権(ストレートイン)獲得の原動力となったことで、指揮官とチームメイトから揺るぎない信頼を得ることができた。
チームの大黒柱は、重要な試合で重要な仕事ができるか否かにかかってくる。今シーズンの南野はCLでも活躍して、グループフェーズ突破に貢献するなど勝負強さが際立っていた。それこそが、モナコで主力以上の存在になれた最大の要因だろう。
ヒュッター監督から「とても多くの才能を持ち、賢く、ケガもしない。それに複数のポジションでプレーできる。我々にとって彼は大きな強みだ」と称賛された南野は、3月にモナコとの契約を2027年まで延長。成熟したベテランの域に到達しつつある南野を見るにつけ、ますます来シーズンが楽しみになってくる。
【オナイウがクリアすべき課題】
一方、オセールのオナイウ阿道は、微妙なシーズンを過ごすことになった。
2021年からフランスでプレーするオナイウにとって、リーグ・アン挑戦は今シーズンが2度目のこと。前回は2022−23シーズンにトゥールーズで途中出場をメインに34試合に出場して2ゴールに終わった。今シーズンは同じようにベンチスタートの試合が多かったなか、終わってみれば31試合の出場で4ゴールを記録。トゥールーズ時代よりも一歩前進した形だ。
ただし、リーグ・ドゥで戦った昨シーズンはレギュラーFWとしてチーム最多15ゴールを量産した。そのことを考えると、本人にとっては成長を実感できたシーズンとは言えなかったのではないだろうか。
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