三笘薫、途中出場で反撃の狼煙&今季8ゴール目 ブライトンは欧州カップ戦が遠のく (3ページ目)
三笘はこの日の得点で今季8ゴール(カップ戦を含めると9ゴール)となり、3シーズン目を迎えたプレミアリーグで一番の数字を打ち立てた。喜ばしい話ではある。ただし、CL、EL出場の道が事実上、断たれたとなると、喜びも半減する。
今季CLに出場した日本人選手が12人を数えるなかで、三笘にはいまだそのキャップがない。一流選手の称号を手にすることができずにいる。来季はシーズン直後に2026年W杯本大会が控える。W杯とCLは密接な関係にある。国としてCLに何人の自国選手を送り込むことができるかは、W杯の行方を占う大きなバロメーターになる。
三笘はそこに出場することができるか。移籍の可能性もゼロではないが、来月28歳になる選手に栄転の可能性があるかと言えば、高いハードルがあると言わざるを得ない。この日の鮮やかな得点シーンと現実は、対照的な関係にある。残り5試合、わずかな可能性を信じて、ウイングプレーと得点に磨きをかけながら追求してほしいものである。
著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
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