久保建英の去就に関わるレアル・ソシエダの来季欧州カップ戦出場 スペイン人記者「残り7試合で4勝が必要」 (3ページ目)
【久保が輝く方法を見つけなければいけない】
ラ・レアルがやるべきはマジョルカ戦を一刻も早く忘れ、エスタディオ・デ・ラ・セラミカ(次節対戦のビジャレアルのホーム)でいい結果を出すべく集中することだ。まだチャンピオンズリーグ出場という夢を持ち続けたいのであれば、まずは5位ビジャレアルを倒し、勝ち点差を7に縮めなければならない。その夢を実現するのは非常に難しいが、炎を絶やさない限り希望はある。
そして、こうした野心的なことを考えているのであれば、最低でも欧州カップ戦の出場権を確保できるだろう。そのためには、これまで我々に幾度となく喜びを与えてくれた久保が輝く方程式を、イマノル・アルグアシル監督は早急に見つけなければならない。
そのためには久保だけでなく、周りにいる選手たちも本来のパフォーマンスを発揮することが重要なのは言うまでもない。マジョルカ戦ではそれができなかった。すべてを久保の創造力に任せてしまうと、攻撃は簡単に読まれ、相手にとって守りやすくなり、すべてがより困難な状況へと向かってしまう。簡単に言えば、ふたりのディフェンダーで久保を封じれば、ラ・レアルの攻撃は停滞してしまうのだ。
ラ・レアルにはビジャレアルと十分戦える能力を持つ選手たちが揃っている。これ以上厳しい状況に陥らないためにも、彼らが残り7試合に集中して臨み、久保が果敢に相手ゴールを目指すためのスペースを作り出す必要がある。久保が来季もラ・レアルに留まるかどうかは、彼自身の創造力にかかっているのだから。
(髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki)
著者プロフィール
高橋智行 (たかはし・ともゆき)
茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、リーガ・エスパニョーラを中心としたメディアの仕事に携わっている。
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