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久保建英は今季もスペインで高評価 課題は「チームワークをもっと向上させること」 (3ページ目)

  • イケル・カスターニョ・カベージョ●取材・文 text by Iker Castaño Cabello

【パフォーマンスをもっと安定させるべき】

 久保の成長ぶりには目を見張るものがあるが、改善すべき点があるのも確かだ。私はパフォーマンスをもっと安定させるべきだと考えている。彼がスターとなった試合が何度もあった一方で、存在が消えていた試合もあった。

 しかし、今季の出場時間を考慮すると、常にいい状態を保つのは簡単ではない。ラ・レアル加入後の2シーズン、最終的な出場時間がそれぞれ約2,900分だったのに対し、今季は間もなく2,500分に達しようとしている。イマノル・アルグアシル監督が例年以上にターンオーバーを行なっていることで、休みが与えられているとはいえ、あと400分ほどでそれを上回る。これはスペインでの1シーズンの出場時間が最長となるハイペースだ。

 また、私は久保がストライカーとうまく連係できていないと感じているので、チームワークをもっと向上させる必要があると思っている。ただ、彼のアシストが少ない理由は、彼のチャンスメイクの能力が低いからというよりも、純粋なセンターフォワードを置かずにプレーしていることや、チームメイトの決定力不足に起因している可能性が大いにある。

 直近のセビージャ戦は、イマノルがマンチェスター・ユナイテッドとの重要なヨーロッパリーグ(EL)ラウンド16第2戦を意識したため、久保はベンチスタートとなった。プレー時間はわずか13分と短く、ゴールを決めてMVPに輝いた前半戦の対戦時のような活躍を見せられなかった。

 セビージャ戦で温存された久保は、ホームで行なわれたELラウンド16第1戦同様にオールド・トラッフォードの第2戦でも先発する可能性が高い。第1戦では監督が望むような違いを作れず、優れたパフォーマンスを披露できていないが、チームが準々決勝に進出するためには久保が本来の姿を取り戻す必要がある。

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