遠藤航はどうやって「構想外」から脱したのか サポーターがこんなにも熱く支持するには理由がある (3ページ目)
【遠藤はリバプール再建の軸となる器】
来シーズンのリバプールは、中規模改革が噂されている。現行の契約が6月30日に満了を迎えるモハメド・サラー、トレント・アレクサンダー=アーノルド、ファン・ダイクは、3月5日の段階で更新していない。
「残留するとは断言できない」(サラー)
「契約更新を急ぐ必要はない」(ファン・ダイク)
代えの利かないふたりの大物は態度を明らかにせず、アレクサンダー=アーノルドの希望はレアル・マドリード移籍だとも伝えられている。答えはいつ出るのだろうか。
また、今年1月にサウジ・プロリーグ行きがほぼ決定したといわれるダルウィン・ヌニェス、ケガの多さが泣きどころのディオゴ・ジョッタは構想外、との情報も飛び交いはじめている。二番手GKでは満足できないクィービーン・ケレハーにはニューカッスルとチェルシーが興味津々だという。
もちろん、リバプールの強化担当部門も契約交渉と並行して、チームにふさわしいタレントをピックアップしているだろう。憶測の域を出ていないものの、ブレントフォードのブライアン・ムベウモ、ドルトムントのジェイミー・バイノー=ギッテンス、ACミランのラファエル・レオン、そしてレアル・ソシエダの久保建英と、個性豊かなアタッカーたちとリンクしている。
また、名GKギオルギ・ママルダシュヴィリ(前バレンシア)の入団はすでに決定しているが、クロップ前監督のもとで活躍した何人かの選手たちは、今シーズン限りで退団する公算が大きくなっているようにも感じられる。
ファン・ダイクとサラーはリバプールにやってきて8年が過ぎた。環境を変えたがっていたとしても不思議ではない。
だが、遠藤は99パーセント、残留する。スロット監督と同僚に信頼され、サポーターにも熱く支持されるこの男を手放すなんて論外だ。ソボスライ、マカリステルとともに再建の軸になる器だ。カーティス・ジョーンズ、コナー・ブラッドリー、ハーヴェイ・エリオットといったアカデミー出身の若者を、より高みに導く指南役を仰せつかる可能性も十分にある。
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