久保建英はレアル・ソシエダの「お守り」大一番のレアル・マドリード戦を展望 (2ページ目)
【久保に優位な状況を作りだす】
久保は2022年夏の加入以降、公式戦で23ゴールを挙げている。22試合で得点を挙げ、21試合で勝利し、引き分けはわずか1試合のみ(ラ・リーガでは20試合で得点を記録し、19勝1分)。ラ・レアルの歴史上、ラ・リーガでゴールを決めた試合で久保以上に負けていない選手はチキ・ベギリスタインしかいない(21試合18勝3分)。
久保がこの無敗記録を更新するまであと一歩に迫るが、ラ・レアルでアシストを記録した試合においても敗北を喫した経験がない。これまで16試合で17アシストを記録し、13勝3分という好成績を残している。
久保は2シーズン前、ホームでレアル・マドリード相手にゴールを決め、見事2-0で勝利している。彼が集中力を高めて再びゴールを決め、チームが一丸となって最高のパフォーマンスを発揮できたなら、"タリスマン"の力によって勝利を収めることができるだろう。
キリアン・エムバペ、ヴィニシウス・ジュニオール、ジュード・ベリンガム、ロドリゴを擁する強力な攻撃陣を抑えるためには、守備での奮闘が欠かせない。さらにラ・レアルが初戦をものにするためには、相手の警戒から久保を解き放つことが重要となる。
今季のレアル・マドリードはケガ人が続出し、守備に大きな問題を抱えている。サイドバックは誰も久保を抑えられないだろうし、それをサポートするセンターバックやMFの多くも久保の存在を消すことはできない。
そのためラ・レアルはボールを奪ったらすぐに速攻を仕掛けてスペースを探し、久保が相手DFと1対1に持ち込める局面を作るべきだ。あるいは左サイドにプレーを集中させた後、素早く右サイドに展開し、久保にボールを預けて優位な状況を作り出す形を見つけなければならない。
久保が対峙した相手を突破してクロスを狙うか、ペナルティーエリアに進入してシュートを打つことが、今のレアル・マドリードからゴールを奪い、勝利に近づく上で重要な方法となるだろう。
また、右サイドの深い位置でボールを保持した久保がダブルマークを受けている時に、相手を十分引きつけ、ペナルティーエリア手前にグラウンダーのマイナスのパスを送り、アルセン・ザハリャン、ジョン・アンデル・オラサガスティ、ブライス・メンデスなどのスナイパーに強烈なシュートを打たせることも勝利の鍵となる。これは最近、ラ・レアルに成果をもたらしている形のひとつだ。
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