検索

久保建英、フル出場で王者レアルに攻守で奮闘 惜敗にもスタジアムの歓声は鳴りやまず

  • 中島大介●取材・文・撮影 photo&text by Nakashima Daisuke

 2月26日(現地時間)、スペイン国王杯の準決勝ファーストレグ、レアル・ソシエダ対レアル・マドリード戦の撮影取材のため、スペイン北部バスク州サン・セバスティアンを訪れた。

 久保建英が所属のソシエダは、スタジアムを埋めたファンの後押しを受け、現欧州王者のレアル・マドリードを相手に果敢な戦いを見せた。

レアル・マドリード戦にフル出場した久保建英photo by Nakashima Daisukeレアル・マドリード戦にフル出場した久保建英photo by Nakashima Daisukeこの記事に関連する写真を見る 開始早々の前半4分には、ボックス内でブライス・メンデスとのワンツーで抜け出した久保がGKを強襲するシュートを放った。 

 また、積極的な前線からのプレスで相手の攻撃を停滞させた。特に久保は、相対する相手左サイドバック、フラン・ガルシアから、攻撃のキーマン、左ウイングのヴィニシウス・ジュニオールへのパスを何度となく阻んだ。

 だが、それでもレアル・マドリードは、前半19分、ソシエダの攻撃を阻止すると、カウンターでMFジュード・ベリンガムが自陣から前線のエンドリッキにロングフィードを送る。この日、先発した18歳ブラジル人FWは、ワンタッチでボールをコントロールすると、そのまま左足アウトサイドで冷静にゴールを決めきった。

 この日の久保は、CK、FKでキッカーを務め、鋭いボールを送り続けたが、ゴールを奪うまでには至らず。また終盤には、混戦からのこぼれ球に走り込みシュートを放つも、枠を捉えられず、頭を抱えるシーンがあった。

 1点を追う展開で、久保はフル出場し攻撃を牽引したが、ゴールを奪うことはできず、0-1で終了を迎えた。

 セカンドレグは代表ウィーク明けの4月1日に行なわれる。

 試合後、ソシエダの監督イマノル・アルグアシルは「0-1の敗戦という結果は我々にとってふさわしくなかった。だが、スタジアムの雰囲気はすばらしく、そして世界一のチームに対して我々が示したことは誇ることができる。決勝へたどり着くために、よい試合をして勝たなければならない」と述べた。

 21時半キックオフと遅い時間の試合だったが、チケットは完売、スタジアムには多くの子どものファンの姿も見られた。ソシエダの失点後も、鳴りやまない歓声がスタジアムを包んでいた。

1 / 2

著者プロフィール

  • 中島大介

    中島大介 (なかしま・だいすけ)

    1979年生まれ。2006年よりバルセロナ在住。サッカーを中心にヨーロッパ各地で様々なスポーツの撮影、スポーツ選手インタビュー、ポートレートの撮影など。AIPS(国際スポーツプレス協会)会員。バルセロナでカフェも経営。

フォトギャラリーを見る

キーワード

このページのトップに戻る