三笘薫、マンU戦で今季初アシストも懸念浮上 昨季よりプレー機会が少ないのはなぜか (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 だが、昨季までの三笘に比べると、やはり落ちるのだ。プレー機会の少なさに加え、肝心のプレーに躍動感がない。仕掛けていく前向きさがない。コンディションが原因なのか。徐々に解消されていく問題なのか。胸板が厚くなったかに見える体型と何らかの関係があるのか。

 三笘にはこれまで、ライバルらしいライバルがいなかった。今季も開幕戦、2戦目ともに後半44分までプレーしている。だが、三笘と交代でピッチに入ったシモン・アディングラ(コートジボワール代表)は、1-1で迎えた後半50分、ジョアン・ペドロの決勝ヘッドを見事なクロスボールでアシストし、格上相手に貴重な勝利をもたらしている。

 昨季、三笘が左でプレーするときは右でプレーしたアディングラだが、本職は左だ。ミンテが加わった今季は、これまで2試合、ベンチスタートに追いやられている。次戦あたり、先発してもいい頃である。だとすればそれは右なのか、左なのか。控えに回るとすればミンテか三笘か。三笘に活気が戻ることを期待しながら、次戦のアーセナル戦に目を凝らしたい。

著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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