長谷部誠「ドイツ語だけで引退会見」の覚悟 セカンドキャリアは「ブンデスリーガ監督」への挑戦 (4ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko

【長谷部が歩んだドイツでの17シーズン】

 もしかすると長谷部の頭のなかでは、監督業に移行して勝負するには早いほうがいい、という判断もあったかもしれない。現在40歳。コーチングライセンス取得後にプロを指導するにも、まだ時間はかかる。また、昨今の監督の低年齢化を考えても、のんびりはしていられない。

 ドイツでの17シーズンを振り返ると、さまざまなことがあった。

 ヴォルフスブルク時代にプレミアリーグ移籍を希望したが叶わず、フェリックス・マガト監督に森の中を何十キロも走らされていたこと。退場者が出た際にマガトからの指令でGKを務めたこと。フランクフルトで毎年レギュラーを取り返したこと。気温35度のセビージャで21時から開始されたEL決勝を制し、ミックスゾーンに来た時にはすっかりくたびれていたこと......。

 思い返すことは山ほどある。

 しかし、監督として勝負する長谷部の姿も見てみたい。そう切り替えて、この一抹の寂しさを乗り越えることにしたい。

プロフィール

  • 了戒美子

    了戒美子 (りょうかい・よしこ)

    1975年生まれ、埼玉県出身。2001年サッカー取材を開始し、サッカーW杯は南アフリカ大会から、夏季五輪は北京大会から現地取材。現在はドイツを拠点に、日本人選手を中心に欧州サッカーを取材中。著書『内田篤人 悲痛と希望の3144日』(講談社)。

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