三笘薫は守備にかかる負担が足かせに EL出場の日本代表選手の現状を総チェック (4ページ目)
たとえば前半18分、中央をドリブルで抜け、シュートチャンスが訪れたかに見えた瞬間があったが、三笘はそこで左にいたジョアン・ペドロ(ブラジル代表)にパスを送っている。右で構えたシモン・アディングラ(コートジボワール代表)には、パスを送れなくてゴメンとジェスチャーも送っている。人のよさを全開にプレーしてしまった。
後半23分には、ジョアン・ペドロから縦パスを受け、相手GKと1対1になる絶好期を迎えるも、その左足キックを吹かしてしまう。いつものようにフルタイム出場を果たした三笘だったが、フルタイム出場に値するプレーぶりではなかった。採点するならば6.5には届かないデキだった。
これは左サイドバックの候補選手にケガ人が続出していることも少なからず関係している。この日も、後半20分、久しぶりに途中出場したペルビス・エストゥピニャン(エクアドル代表)が、そのわずか12分後にベンチに退くアクシデントに見舞われた。左サイドで三笘にかかる守備面の負担が、攻撃の足を鈍らせている気がしてならない。この先がいささか心配になるアヤックス戦の三笘だった。
久保建英や鎌田大地、三笘薫など日本人選手の活躍にも期待!
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著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
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