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CL久保建英ら日本人所属5チーム&全勝4チームを解剖 順調な王者と心配な白い巨人 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

【冨安はまもなく常時出場へ】

 それ以上に心配なのは鎌田大地だ。ラツィオのサッカーがまるでよくないにもかかわらず出番なし。マウリツィオ・サッリ監督から高い評価を得ていない様子だ。移籍は失敗だったかに見える。

 対照的にセルティックの古橋亨梧と前田大然は、アトレティコ戦で水を得た魚のような生き生きとしたプレーを見せた。古橋は前戦(ラツィオ戦)に続きゴールをマークしたが、何と言ってもその質の高さが光った。守りが自慢のディエゴ・シメオネのチームに対し開始4分、ゴール右サイドからワンツーを見せる。デンマークU-21代表のMFマット・オライリーから正確なリターンを受けると、ゴール左に鮮やかに蹴り込んだ。

 また前田は前半28分、相手の背後を取り、左サイドを疾走。そのマイナスの折り返しをホンジュラス代表ルイス・パルマのゴールに結びつけた。

 後半になるとセルティックはアトレティコの猛追に遭い、守りっぱなしになったため、両者のプレー機会は限られた。それでも採点で7点は十分に出せる活躍だった。

 旗手怜央は不運にも開始7分、ケガで退場。ベンチ入りしていた岩田智輝には出番が回ってこなかった。

 セビージャとアウェーで対戦した冨安健洋所属のアーセナルは1-2で接戦を制し、勝ち点を6に伸ばしてB組の首位に立った。昨季のプレミアリーグ2位チーム。ブックメーカー各社の優勝予想でもマンチェスター・シティ、バイエルン、レアル・マドリードに次いで4番手につける。だが、いまのところ優勝を狙う勢いは感じられない。高い能力を誇るブラジル代表のガブリエル・ジェズスとガブリエル・マルティネリ、イングランド代表ブカヨ・サカの3FWに頼るサッカーになっている。マンチェスター・シティとの差は大きいと見る。

 セビージャ戦で冨安は左SBとしてフル出場を果たした。前節(ランス戦)は右SBで先発。交代出場だったプレミアリーグ、マンチェスター・シティ戦、チェルシー戦は左SBと、最近は左が増えている。ライバルはイングランド代表ベン・ホワイトからウクライナ代表オレクサンドル・ジンチェンコに変わりつつある。

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