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久保建英が打ち破った「日本人への偏見」 CLに湧くサンセバスチャンの今 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【現地でも話題のキャラクター】

「タケは文化や生育環境もあるのだろうけど、独特な感性で生きている」

 スペイン大手スポーツ紙『アス』は、久保のキャラクターについて独自の視点でそう書き記している。

 レアル・マドリードをひとりで引き回し、トニ・クロースやフラン・ガルシアに悪夢を見せたが、"いいプレー"には何も満足していなかった。彼が求めているのは、大舞台で自分が引き寄せる勝利の味だ。

 そのメンタリティは、リオネル・メッシと共通している。プレーそのものも比較されてきたが、実は精神構造の方が似ているのかもしれない。トッププレーヤーだけの気骨だ。

「タケ」

 今やその名前を出すだけで、現地サンセバスチャンでは尊敬と羨望の響きを伴っていた。サッカーにおける「日本人」へ向けられていた偏見が打ち払われている。これは歴史的な快挙と言える。

 10月24日、久保はチャンピオンズリーグ、ベンフィカ戦に挑む。アウェー戦だが、勝てば目標とするベスト16につながる。勝者のメンタリティで久保は舞台に立つ。ひとつひとつの試合の積み重ねが歴史になるはずだ。

久保建英や鎌田大地、三笘薫など日本人選手の活躍にも期待!
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著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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