U-20日本代表は開催地変更に対応できるか 5月20日、アルゼンチンで開幕のU-20W杯は異例ずくめ (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 これにはある政治的な理由がある。日本が3戦目を行なう「メンドーサ・スタジアム」の正式名称は「マルヴィナス・アルヘンティノス」という。マルヴィナスとはアルゼンチン名で、英語圏で言うところのフォークランド諸島のことを指す。

 フォークランド諸島を巡っては、1982年にイギリスとアルゼンチンが領有権を争った。それを「アルゼンチンのマルヴィナス」と呼ぶのは問題があるだろう。たとえば上海のスタジアムに「中国釣魚島(日本の尖閣諸島)スタジアム」という名前とつけるのと同じことだ。そこでFIFAは問題を避けるために、すべてのスタジアムを町の名前で呼ぶことにしたのだという。

 異例ずくめの大会となったU-20W杯。5月20日の開幕までの短い期間に、対戦相手のチームをどれだけ研究し、それに合った練習ができるか。勝負はその点でも大きく変わってくるだろう。続いて、日本が対戦するセネガル、コロンビア、イスラエルの戦力を分析することにしよう。
(つづく)

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