守田英正の安定感が全軍の士気を高める スポルティング、ユベントスに惜敗も、次戦で番狂わせの予感 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by PA Images/AFLO

【番狂わせの可能性は50%】

 アタッカーと化した守田も、それに乗じるように存在感を発揮した。89分には交代で入ったスペイン人の右ウイング、エクトル・ベジェリンの折り返しに反応。ニアポストに飛び込むように合わせた。シュートは50センチほどそれたが、守田が攻めてよし、守ってよしの好選手に見えた瞬間だった。

 この日の守田を採点するならば10段階で7点は出せる。7.5と言いたくなる7だった。少なくともチームで最も活躍が目立つ選手だった。低い位置から高い位置にポジションを変えてフルタイム出場する姿は、大黒柱と呼びたくなる堂々たる存在感に見えた。

 スポルティングの攻勢はロスタイムに入っても続いた。91分には枠内シュートを連発。交代出場のユベントスGK、マッティア・ペリンの神がかり的なセーブで得点には至らず、1-0で敗れたが、第1戦の終わり方としては上々だった。強者ユベントスに対し相性のよさを確認することができた。

 第2戦、守田はどこでプレーするのか。高い位置なのか低い位置なのか。ウガルテが出場すれば、高い位置でのプレーが可能になる。その高いパスセンスとボール操作術は発揮されやすい。番狂わせが起きる可能性は50%近くある、とは筆者の見立てである。

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プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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