長谷部誠「40歳でブンデスリーガに出てすごい」と言われる心境は? 24歳でドイツに渡って積み重ねてきた重み

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 去る3月 21日、フランクフルトは長谷部誠と選手としての契約延長を発表した。

 桜の咲きはじめた東京でマルクス・クレーシェSD(スポーツディレクター)とともに記者会見を行ない、あと1シーズン、選手としてプレーを続けると宣言。2014年に加入し、当初は2年契約でその後1年ずつ慎重に契約を延長してきた長谷部は、ついにフランクフルトで10シーズン目を迎えることになる。

長谷部誠はフランクフルトで来季10シーズン目を迎える長谷部誠はフランクフルトで来季10シーズン目を迎えるこの記事に関連する写真を見る 毎回、契約を延長するたびに「今度こそ最後の1年になると思う」と言い続けてきた長谷部だが、「昨年は今季で99パーセント、終わりだと思っていた。それが(来季での引退の可能性が)99.9パーセントくらいに上がった」と笑顔で話した。

 現在39歳の長谷部は、フランクフルトのフィールドプレーヤーとしての最年長記録を出場するたびに更新している。ブンデスリーガ全体を見ても、現在上から7番目に位置する高年齢だ。

 長谷部が特別なのは、ピンポイントでの仕事が可能な攻撃的なポジションではなく、最終ラインの選手ながら今でも中盤的な動きもすること。ボランチからセンターバックに下がった時も「目だけでプレーしないように注意している」と語り、フィジカル的にラクをしないポジションであることを認めていた。

 現在では「レギュラー争いをしている感覚はなくて、チームに何かあった時に出番がくる感覚」だと言い、スタンスは若手たちを立てている。だが、それにしてはドイツカップ準々決勝ではウニオン・ベルリンの屈強FW陣と高速カウンターに対応し、準決勝進出の立役者となっていた。まだまだ十分戦力として機能しているのは、実におそろしいかぎりだ。

 長谷部は言う。

「もちろん、こういう年齢になっても契約を延長してもらえるのはうれしいこと。ですけど、自分の力だけじゃなくクラブが成長しているなかで、この流れにいるから契約を延長してもらえる部分も大きいと思う。

 この世界、年齢は関係ないと言いながらも、やっぱり年齢で判断される部分がある。なので自分の力というより、そういういろんな要素がかみ合って、こうやって長くプレーできている。周りにも感謝しないといけないですね」

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プロフィール

  • 了戒美子

    了戒美子 (りょうかい・よしこ)

    1975年生まれ、埼玉県出身。2001年サッカー取材を開始し、サッカーW杯は南アフリカ大会から、夏季五輪は北京大会から現地取材。現在はドイツを拠点に、日本人選手を中心に欧州サッカーを取材中。著書『内田篤人 悲痛と希望の3144日』(講談社)。

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