メッシ、アルゼンチン代表続行の可能性も示唆。W杯後に母国で語った喜びの言葉の数々 (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

【影響を受けたロナウジーニョとマラドーナ】

「私はアルゼンチン人であるのを止めたことはないし、止めようと思ったこともない。たとえ早くに国を出たとはいえ、この国の一員であることを誇りに思う。それは若い頃から一度も変わることはない」

 また、彼の人生に大きな影響を与えた人物を聞かれて、メッシはロナウジーニョとディエゴ・マラドーナの名前を挙げている。

「ロナウジーニョにはものすごく助けてもらった。16歳の少年がビッグクラブのロッカールームに混ざるのは並大抵のことじゃない。彼は僕がチームに溶け込むのを助けてくれた。彼には本当になんと感謝していいかわからない。それからマラドーナ。最近、僕と彼を比較したりする人がいるが、100万年かけてもディエゴに近づくことなんてできないよ」

 さらに、息子とのほほえましいエピソードも披露してくれた。

「試合に負けるとすごく腹が立って、誰とも話したくなくなる。しかし息子のティアゴは容赦なく、いったいなぜ勝てなかったのか、その説明を求めてくるんだ」

 最後にこのW杯についてあらためて聞かれ、「自分が何を成し遂げたかは、引退して初めて実感できるんだと思う」と答えている。

 家族との束の間の休暇を楽しんだ後、メッシはパリに帰る。リーグアンはすでに12月28日から再開しているが、メッシは1月11日のアンジェ戦から出ることになるようだ。チームに合流したら、キリアン・エムバペやネイマールと話がしたいそうだが、何を話したいかは「秘密」だという。

 最後にESPNアルゼンチンにメッシが語った言葉を紹介しよう。

「君はアルゼンチンにタイトルをもたらした。君は伝説だ」と司会者に言われると、彼はこう答えた。

「人生で大事なのは、一人ひとりが自分のできることをすること。僕の場合はそれがサッカーだった。自分のできることがアルゼンチンの人たち、世界の人たちに少しでも幸せをもたらせたなら嬉しいことだ。このタイトルは僕だけのものじゃない。サッカーを愛するすべての人たちのものだよ」

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