メッシ、アルゼンチン代表続行の可能性も示唆。W杯後に母国で語った喜びの言葉の数々 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

【6回目のW杯出場の可能性は?】

 メッシは普通、自分の試合を見返すことはないという。だが、この試合だけは別だそうだ。

「自分のプレーを見るのはあまり好きじゃない。でもこの決勝は見てもいいかなと思っている。なにせ史上最高のW杯の決勝と言われているからね。見逃すのはさすがにもったいない」

 チームメイトたちへの気持ちも語っている。

「彼らの助けがなければこの勝利はなかった。アルゼンチンはすべてのキャラが揃ったチームだった。すばらしくクレイジーなGKディブ(エミリアーノ・マルティネスのニックネーム)。疲れ知らずの(ロドリゴ・)デ・パウル、勇敢な(アレクシス・)マック・アリスター、ゴールゲッター、ラウタロ(・マルティネス)、エレガントな(アンヘル・)ディ・マリア。100%信頼できるチームだった」

 さらにメッシは、今後についても注目すべき発言をしている。今回はメッシにとって最後のW杯と言われていたが、どうやら必ずしもそうではなさそうなのだ。

「今回、勝たなかったら引退するつもりだった。でも今は6回目のW杯に挑戦してみたいという気持ちも生まれてきた。まだ何も決めていないけどね」

 アルゼンチンに帰ったメッシは仲間たちとパレードに参加した。人の波をかき分けてバスが進む信じられないような光景は、皆さんも見ただろう。そのパレードの前にも、メッシは地元の複数のメディアにこう語っている。

「喜びを感じることができなくなったら、代表をやめようと思っていた。でも、この周りにいる人々を見てみてよ。今は喜びしか感じない」

 W杯後のメッシは、1月3日までパリ・サンジェルマンから休暇をもらった。彼は故郷のロサリオに戻り、その郊外のフネスという緑豊かな街で家族とクリスマスを過ごした。そこにはルイス・スアレスとその家族も合流し、心から楽しい日々を過ごしたようだ。

 このフネスでも、彼は地元のラジオ局などのインタビューを受けている。

 そのなかで、若い頃、スペイン代表から誘われ、2016年には自らの意思で代表から引退しようとしたメッシは、「なぜあなたは今でもアルビセレステ(白と水色)のユニフォームを着ているのか」と尋ねられると、こう答えている。

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