カタールW杯のベストイレブンを識者5人が選定。「新時代の守備者」「安定した技術とハードワーク」「問答無用の活躍」 (2ページ目)
【堅い守備と迫力の攻撃をけん引した選手たち】
小宮良之(スポーツライター)
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FW/メッシ(アルゼンチン)
MF/グリーズマン(フランス)、モドリッチ(クロアチア)
MF/チュアメニ(フランス)、アムラバト(モロッコ)
DF/ペリシッチ(クロアチア)、グバルディオル(クロアチア)、ファン・ダイク(オランダ)
GK/ボノ(モロッコ)
守備のソリッドさと攻撃に転じた時の迫力で勝ち上がったチームが多く、その戦いをけん引した選手を主に選んだ。
GKはクロアチアのリバコビッチ、アルゼンチンのE・マルティネスがPK戦で目立った活躍を見せたが、ボノは総合力で上回っていた。昨シーズン、リーガのサモーラ賞(最優秀GK賞)を受けているだけある。
DFではファン・ダイク、グバルディオルの2人が、それぞれ「新時代の守備者」を感じさせた。ペリシッチはオールラウンダーとして選出。神出鬼没であらゆる場所に適応した。
MFではチュアメニが守備力の高さと攻撃への推進力が際立ち、イングランド戦でのゴールは並外れていた。ソフィアン・アムラバトは守備のフィルターとして、モロッコの躍進を支えた。グリーズマンは献身と良識を感じさせるプレーで、スペースを優位にし、最高の裏方になった。モドリッチはプレーメイカーとしてゲームを紡ぎ出し、一つのキックで局面を変えた。
メッシは、文句なしに大会MVPだろう。戦術がまとまらず、突出した選手がほかにいないなか、彼自身が勝利に導くことでチームを変えた。彼そのものがアルゼンチンだった。
得点王のエムバペもメッシに匹敵する活躍をした。あり得ないようなスプリントで疾走する姿は最高のエンターテイメント。決勝でのボレーは圧巻だった。
最後にストライカーはオリビエ・ジルー(フランス)、フリアン・アルバレスで迷ったが、優勝した後者にした。
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