バルサのカリスマ性はどこへ行ったのか。CLで3チームが脱落したスペインの凋落
チャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第5節。第4節でマンチェスター・シティ、バイエルン・ミュンヘン、クラブ・ブルージュ、ナポリの4チームがベスト16入りを決めていたが、今週はリバプール、ポルト、インテル、チェルシー、レアル・マドリード、ドルトムント、パリ・サンジェルマン、ベンフィカの8チームがそれに続いた。
残るは4枠。グループEはミランとザルツブルク、グループFはライプツィヒとシャフタール・ドネツクの2着争いになる。日本人選手が3人出場しているグループD(トッテナム・ホットスパー、スポルティング、フランクフルト、マルセイユ)は、すべてのチームに可能性がある。
当初、最大の激戦区=死の組と言われたのはグループC(バルセロナ、インテル、バイエルン、プルゼニ)だった。プルゼニ以外の3チームが死闘を繰り広げる展開が予想された。
ところが、決着はあっけなくついた。第4節でバイエルンが抜け、第5節でインテルが2位抜けを決めた。バイエルン(勝ち点15)、インテル(10)、バルサ(4)、プルゼニ(0)。無風区かと言いたくなる展開になっている。
バルサが脱落する可能性が極めて高いことは、前節インテルにホームで引き分けた(3-3)段階で鮮明になっていた。インテルが今節、ホームで弱小プルゼニに勝利を収めると、その瞬間、バルサの脱落は決まることになっていた。
バルサ対バイエルン戦。キックオフの笛が吹かれたのは、インテルがプルゼニを4-0で下した20分ほど後だった。試合はバルサの脱落が決まった状況下で始まった。とはいえホーム戦だ。カンプノウには8万4016人の観衆が集まっていた。すでに突破を決め、特に勝利が必要ないバイエルン相手に、決定機がゼロに等しい0-3の敗戦を予想した観衆は、その中にどれほどいただろうか。
古巣バイエルンとの対決で不発に終わったロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)この記事に関連する写真を見る 開始10分、バイエルンの先制弾を決めたのはサディオ・マネだった。それまで長年、最前線でチームを牽引してきたロベルト・レヴァンドフスキと入れ替わるように加入したセネガル代表のアタッカーである。マネの挨拶代わりの先制弾は、レヴァンドフスキがいなくなってもうまくやっていることを、奪われた先のバルサに誇示するようなメッセージ性の宿るゴールと言えた。
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