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セリエA首位、CLでも絶好調のナポリ。見事なポジショナルプレーから攻撃力が爆発中 (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

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中盤のスペースに入ったクワラツヘリアへ縦パスを入れ、裏へ抜け出したオシムヘンにスルーパス

 ナポリが見事なポジション優位によって、ボローニャの守備を攻略したシーンだった。

 ナポリが後方でつなぐ時にまずポイントになったのが、左サイドバック(SB)のマリオ・ルイのポジショニングだ。ジェズスがボールを持つと、マリオ・ルイはすかさず高い位置を取り、相手のムサ・バロウの背後に立った。

中盤のスペースへ入ったクヴァラツヘリアが縦パスを受け、オシムヘンへスルーパスを出した中盤のスペースへ入ったクヴァラツヘリアが縦パスを受け、オシムヘンへスルーパスを出したこの記事に関連する写真を見る これにより、左サイドでボローニャの右SBシュテファン・ポッシュに対し、フヴィチャ・クヴァラツヘリアとマリオ・ルイの数的優位を作っている。

 そしてジエリンスキがインサイドハーフからアンカーの位置まで下がり、ボールを引き取ると、ボローニャのルイス・ファーガソンが釣り出され、ボランチの位置にスペースが生まれる。

 ジエリンスキがファーガソンのマークを剥がして前を向いた次の瞬間、クヴァラツヘリアがボランチのスペースに入り、パスを呼び込む。ポッシュはついていきたいが、マリオ・ルイがいるため、バロウに指示を出すが、バロウは背後のできごとに気がつけなかった。

 クヴァラツヘリアがパスを受けて前を向くと、今度はオシムヘンがケビン・ボニファツィの背後を取るようにダイアゴナルラン。最後はクヴァラツヘリアのスルーパスで抜け出したオシムヘンが、冷静に流し込んだ。

 今季のナポリは、セリエA10試合で25得点。CLでも4連勝17得点と、攻撃力が爆発している。その好調ぶりがうかがえる、鮮やかなポジショナルプレーでの得点シーンだった。

◆【動画】セリエA10節 ナポリvsボローニャ ハイライト
(ナポリの3点目のシーンは1分30秒~42秒)

◆【画像】2022-23 欧州サッカー注目チーム フォーメーション

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