鎌田大地は「ビッグクラブの中心選手を目指してほしい」。風間八宏がその技術の高さとここまでの成長を評価 (3ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

ビッグクラブの中心選手を目指してほしい

 そんな鎌田がさらなる進化を遂げるためには、あと何が必要なのか。最後に、敢えて風間氏に聞いてみた。

「これまでの鎌田を見てわかるように、最初はうまくいかなくても、最終的にはその環境のなかでしっかり成長してきましたよね。プレーの正確性がアップしたのはそのひとつの例で、それによって、今では速い時間のなかでも普通に自分のプレーができるようになってきました。

 それを考えると、今後も成長を続けるためには、さらにもうワンランク上の環境でプレーすることも必要なのかもしれません。もっと速い時間のなかでプレーすれば、彼ならきっとそのレベルに合わせられるようになるのではないでしょうか。そういう意味では、CLでもうワンランク上の試合を経験できるのは大きいと思います。

 過去を振り返っても、日本人でビッグクラブの中心になれた選手はまだいません。年齢的にも十分に成長できるはずなので、そこを目指してほしいですね」

鎌田大地
かまだ・だいち/1996年8月5日生まれ。愛媛県伊予市出身。ガンバ大阪ジュニアユースから東山高校へ進み、2015年にサガン鳥栖に入団。初年度から出場機会を得て活躍すると、2017年にはフランクフルトへ移籍。2018-19シーズンのシント=トロイデンでのプレーを経てフランクフルトに戻ってくると、昨シーズンはヨーロッパリーグ優勝に貢献する実績を残した。A代表は2019年3月にデビュー。カタールW杯での活躍が期待されている。

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風間八宏 
かざま・やひろ/1961年10月16日生まれ。静岡県出身。清水市立商業(当時)、筑波大学と進み、ドイツで5シーズンプレーしたのち、帰国後はマツダSC(サンフレッチェ広島の前身)に入り、Jリーグでは1994年サントリーシリーズの優勝に中心選手として貢献した。引退後は桐蔭横浜大学、筑波大学、川崎フロンターレ、名古屋グランパスの監督を歴任。各チームで技術力にあふれたサッカーを展開する。現在はセレッソ大阪アカデミーの技術委員長を務めつつ、全国でサッカー選手指導、サッカーコーチの指導に携わっている。

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