守田英正が制したCL日本人対決。長谷部誠がフランクフルトの敗因を分析 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

守田は2得点に絡む活躍

 その長谷部自身も84分から鎌田に代わって出場したが、「もう試合が決まった0-3になったことで出してもらった」と、苦笑い。ただ、ボランチでプレーして、相手の攻撃の芽を摘みながら的確にボールをさばき、味方を落ち着かせていた。ボランチでの90分の出場は難しくても、もう少し長い時間のプレーを見てみたいと思わせた。
 
 一方、輝いたのはスポルティングの守田英正だった。サンタクララから移籍すると、ポルトガルの強豪ですっかりインサイドハーフ、ボランチに定着した。フランクフルト戦ではより攻撃的にプレーした。

「主に攻守両方ですけど、組む相方によって、自分が6番っぽくプレーしないといけない時もあるし、今日はマヌエル(・ウガルテ)っていう選手と一緒に組んだので、僕はどっちかと言うと攻撃的なことを意識して、の役割でした」

 結果的に2得点に絡んだ。65分の先制点は、左サイドからの攻撃で、守田がペナルティエリア左でパスを受けると、マイナスの折り返しを入れる。すると走り込んだマーカス・エドワーズは相手ディフェンダーふたりをかわし、左足でゴール右隅に流し込んだ。

「28番の選手(ペドロ・ゴンサウベス)が外に走ったんで、そこが空くのはわかってましたし、チームの練習でそこに走れというのはあったので、そこはうまく連動できたと思います」と、このシーンを振り返った。

 失点直後、フランクフルトはボランチのエリック・エビンベに代えてFWラファエル・ボレを投入。得点を獲りにいくという明確なサインだったが、これが裏目に出た。

 前がかりになったところで、スポルティングのGKから始まった攻撃だった。中央で縦パスを通され、フランシスコ・トリンコンからの落としを、守田は左足ダイレクトで前線にスルーパス。これが起点となり、最後はトリンコンが決めた。スポルティングはその後1点を追加し、最終的に0-3で試合を終えた。

 フランクフルトは昨季のELでの快進撃もあり、強い意気込みでこのCLに臨んだが、出鼻をくじかれてしまった格好だ。長谷部は「今日は負けてしまったので、とにかく次が大事かな」と、来週行なわれる第2節マルセイユ戦に目を向けた。

WOWOWが「UEFAチャンピオンズリーグ」2022-23シーズンを独占放送&配信!
「WOWOWオンデマンド」では無料トライアルも実施中!

WOWOWでは、欧州のクラブNo.1を決める大会「UEFAチャンピオンズリーグ」2022-23シーズンを、グループステージ~決勝まで独占放送・配信する。また番組配信サービス「WOWOWオンデマンド」では無料トライアルも実施中。「UEFAヨーロッパリーグ」「スペインサッカー ラ・リーガ」とあわせて、世界中のスター選手が集う世界最高峰の戦いを圧倒的なボリュームでお届けする。

WOWOW「UEFAチャンピオンズリーグ」公式サイト>>

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る