チャンピオンズリーグの大舞台にも「謙虚な姿勢で」。セルティック旗手怜央の自らの指針を決めた、静岡学園時代の出来事 (3ページ目)

  • text by Harada Daisuke
  • photo by AFLO

自分の態度や行動を常に戒める教訓に

 県予選で敗退してしまったインターハイが終わり、再び(高円宮杯U-18)プリンスリーグが再開される時だった。静学ではメンバー発表の際、一人ひとり名前を呼ばれ、ユニフォームを手渡される。「旗手」と呼ばれて前に出てユニフォームを受け取ると、「背番号10」が光っていた。

「もう一度、この番号をつけて戦える」

 そう思ったことを今でも鮮明に覚えている。

 あの出来事は、自分の態度や行動を常に戒める教訓になった。プロになってから今日まで、調子がいい時ほど自分自身を見つめ直し、そしてすべての物事、人に対して謙虚な姿勢で向き合う指針になった。

 それを教えてくれた川口監督が言ってくれた、「UEFAチャンピオンズリーグ(CL)に出場するような選手になってほしい」という言葉は、自分の道標になった。

 セルティックはリーグ戦と並行して9月6日からCLのグループステージを戦う。8月25日に行なわれた組み合わせ抽選の結果、グループステージではレアル・マドリード、ライプツィヒ、シャフタールと対戦することが決まった。

 プロになると決まった時、川口監督が提示してくれた目標に近づくことになる。当時は絵空事だと思っていたが、目標設定を高く持ち続け、そこに向かって進んでいくと到達できるのを知った。

 ただし、目標が叶ったからといって、そこがゴールではない。1試合1試合を楽しみつつも、川口監督に教わった謙虚な姿勢で、これからも自分自身を見つめていきたい。

旗手怜央
はたて・れお/1997年11月21日生まれ。三重県鈴鹿市出身。静岡学園高校、順天堂大学を経て、2020年に川崎フロンターレ入り。FWから中盤、サイドバックも務めるなど幅広い活躍でチームのリーグ2連覇に貢献。2021年シーズンはJリーグベストイレブンに選ばれた。またU-24日本代表として東京オリンピックにも出場。2021年12月31日にセルティックFC移籍を発表。今年1月より、活躍の場をスコットランドに移して奮闘中。3月29日のカタールW杯アジア最終予選ベトナム戦で、A代表デビューも果たした。

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