旗手怜央が明かすセルティックのリーグ優勝。「大合唱、花火、発煙筒...圧巻の光景」に欧州でのプレーを実感

  • text by Harada Daisuke
  • photo by Getty Images

旗手怜央の欧州フットボール日記 第5回  連載一覧>>

セルティックでの半年を振り返る/前編

スコットランドのセルティックでプレーする旗手怜央。初めての欧州サッカー、欧州生活で感じた、発見、刺激、体験を綴っていく。セルティックでは見事にリーグ優勝を経験。今回は、その優勝時の現地の様子、感じたことを教えてくれた。

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休むのも仕事

 久々にまとまったオフを過ごしている。これだけゆっくりと心身を休めることができたのは、いつ以来だろうか。

 プロになってからここまでわずか2年半だが、この間ずっと突っ走ってきた。

セルティックでリーグ優勝した旗手怜央(写真左から2番目)セルティックでリーグ優勝した旗手怜央(写真左から2番目)この記事に関連する写真を見る 僕は2020年に川崎フロンターレでプロとしてのキャリアをスタートさせた。光栄にもプロ1年目にリーグ優勝を経験すると、翌年1月1日に天皇杯決勝を戦った。そのため、オフは短かった。

 プロ2年目の2021年はリーグ連覇を達成したあと、オフを過ごすことなく、1月にはセルティックに加入した。それから5月まで走り続けてきた。

「休むのも仕事だからな。今はしっかり休むんだぞ」

 帰国してすぐ、DAZNの『やべっちスタジアム』に出演させてもらった時、大先輩である中村憲剛さんにそう言われた。わずか1年しか一緒にプレーできなかったけど、憧れであり、尊敬する人が、セルティックに行ってからも自分を気に掛けてくれていて、見ていてくれたことがわかって素直にうれしかった。

 セルティックがスコティッシュ・プレミアリーグ優勝を決めたのは、5月11日のダンディー・ユナイテッド戦だった。その試合に1-1で引き分けると、クラブとして52回目のリーグ優勝を達成した。僕は63分にトマシュ・ロギッチと交代したが、ベンチで試合終了のホイッスルを聞いた時には、達成感と同時に安堵感を覚えた。

 1月に加入したため、セルティックの選手としては、シーズンの半分しか戦っていない。だから、キャプテンの(カラム・)マクレガーや(古橋)亨梧くんのように1年間を通して戦ってきた選手と比べれば、満足感は薄いかもしれない。

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