リバプールvsレアル・マドリード。CL決勝の戦力を識者3人が徹底比較。「監督対決も楽しみ」

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 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎――。
 経験豊富な識者3人が、チャンピオンズリーグ(CL)の決勝の見どころを語る後編。今回はリバプール、レアル・マドリード両チームの顔ぶれと戦力を比較します。

――今回も、引き続き5月28日(現地時間)に開催される今季のチャンピオンズリーグ決勝戦について、お三方のお話しを聞きたいと思います。前回は、リバプールとレアル・マドリードのストロングポイントとウィークポイントなどに言及していただきましたが、今回はさらにディープな視点で、お話しいただけたらと思います。

経験豊富な指揮官同士の対決となったCL決勝。クロップ(左)とアンチェロッティ(右)経験豊富な指揮官同士の対決となったCL決勝。クロップ(左)とアンチェロッティ(右)この記事に関連する写真を見る

クルトワのシュートストップがすごい

倉敷 では、GK、DF、MF、FWと、ポジションごとに両チームの戦力を比較したいと思います。まずはGKの比較から、小澤さんはどう見ますか?

小澤 決定機阻止という点で、ややレアル・マドリードのティボー・クルトワが上回ると思っています。レアル・マドリードは、戦い方としてどうしても引いて守る時間が長くなり、相手に決定機を作られやすい構造で、その回数も多くなってしまいます。

 そんななかでも、最後はクルトワがシュートを阻止してしまう。アスリート能力が高いので、1対1の局面でもシュートブロックに出ていくスピードが速い。もちろんリバプールのアリソンもすばらしいGKなのですが、あれだけ高身長でありながら抜群のアジリティを誇るクルトワは、現在世界最高のGKだと思います。

倉敷 では、続いてDFです。サイドバック(SB)はアタッカー的な要素もありますが、ここではセンターバック(CB)とセットとして、4バックということで比較してみましょう。

 リバプールは、おそらく左SBアンドリュー・ロバートソン、CBがフィルジル・ファン・ダイクとイブラヒマ・コナテかジョエル・マティプ、右SBがトレント・アレクサンダー=アーノルドという布陣で臨むでしょう。

 一方のマドリードは、左SBにフェルラン・メンディ、CBはダビド・アラバが間に合えばエデル・ミリトンとコンビを組んで、間に合わなければナチョ・フェルナンデスとミリトンのCBコンビ。そして右SBはダニエル・カルバハルという予想になりますが、中山さん、両チームのバック4をどのように見ていますか?

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