プレミアリーグのベストイレブンを英国人記者が厳選。「完璧以上の出来」「手がつけられない」と評された選手たち (3ページ目)

  • リチャード・ジョリー●文 text by Richard Jolly
  • 井川洋一●翻訳 translation by Igawa Yoichi

シティが問題なく得点量産の理由のひとり

FW/ベルナルド・シウバ(マンチェスター・シティ/ポルトガル)

 ハリー・ケインを獲得できなかったシティが、問題なく得点を量産できた理由のひとり。シウバは中盤より前ならどのポジションでも高度にこなせ、前線の中央でも出色のプレーを見せた。

 絶妙のタイミングで中盤に降りてきて、自らパスを受けたり、味方のスペースをつくったりして攻撃の潤滑油となり、再び中央に戻っては冷静にゴールを決めた。

 とくにリーグで7得点を奪った前半戦は見事の一言で、白眉は12月のアストン・ビラ戦で沈めたボレーの一撃か。敵地でのマンチェスター・ダービーの公式のマン・オブ・ザ・マッチはジョアン・カンセロだったが、個人的にはシウバを推したかった。

FW/ソン・フンミン(トッテナム/韓国)

 マンチェスター・シティとの開幕戦で決勝点を奪う最高のスタートを切り、その勢いは最後まで持続した。

 とくに熾烈な4位争いが繰り広げられた終盤戦では、10試合で12得点をマークし(アストン・ビラ戦でハットトリック、4位争いのライバルのアーセナルとの直接対決では1得点1アシスト)、大事な時にもっとも頼りになる存在に。

 リバプールとの2試合でも得点し、敵地でのシティ戦では最初の先制点をアシストしたあとに自らも決め、王者に連勝した。

 過去5シーズン、ゴールを量産してきた韓国代表が、20代最後の年にキャリアハイの数字を残した。近年の世界的なアタッカーがここから円熟期を迎えているように、彼の未来もまだまだ楽しみだ。

◆2021-22シーズン 欧州トップ10クラブフォーメーション

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