「PSG育成センター」出身者が他チームで続々ブレイク。10年連続CL敗退から抜け出すヒントとなるか (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

フランス代表デビューも間近

 そのゲンドゥージと同期のMFブバカリ・スマレ(23歳)も、トップチームに上がる前に新天地をリールに求めたPSG下部組織出身者だ。今シーズンは国内リーグ優勝を手土産にプレミアリーグのレスター・シティに移籍した。

 また、現在レバークーゼンでプレーするMFムサ・ディアビ(22歳)、すでに来シーズンからミランでプレーすることになっているボルドーのMFヤシン・アドリ(21歳/今シーズンはローン移籍選手としてプレー)、昨シーズンからサンテティエンヌで出場機会を増やしているMFアディル・アウシシュ(19歳)も、PSG育成センター出身のミッドフィルダーとして注目をされている。

 そして前線では、2019年夏にライプツィヒに移籍したFWクリストファー・エンクンク(24歳)が得点力を増して新天地でブレイク中だ。

 2015−16シーズンにトップデビューを果たしたエンクンクは、出場時間は限られていたものの、4シーズンにわたってPSGでプレー。しかし、自らの未来を見据えてボーナス込みの1500万ユーロ(約19億円)の移籍金を残してドイツに旅立つと、いずれはフランス代表に食い込んでも不思議ではないタレントに成長を遂げた。

 今冬にリールからフィオレンティーナに移籍したFWジョナタン・イコネ(23歳)もPSG育成センター出身のアタッカー。イコネはウナイ・エメリ監督時代にトップデビューを果たしたが、モンペリエへのローン移籍を経て、2018年夏にリールへ完全移籍。メニャン、スマレとともにPSG育成センター出身者としてリーグ・アンのタイトルを獲得し、2019年9月にはフランス代表デビューを果たした。

 そのほか、FWムサ・デンベレ(25歳/リヨン)、FWオドソンヌ・エドゥアール(24歳/クリスタル・パレス)、FWティモシー・ウェア(22歳/リール)、FWジャン=ケビン・オーギュスタン(24歳/ナント)もPSGが輩出した若きアタッカーだ。現在RCランスにローン移籍中のFWアルノー・カリムエンド(20歳)も右肩上がりの成長を続けている。

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