2021.12.10

南野拓実に決勝出場のチャンスあり。CLを勝ち抜いた優勝候補と注目の選手たち

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Abaca/AFLO

 チャンピオンズリーグ(CL)は、グループステージ第5節までに、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン(PSG)、リバプール、ユベントス、チェルシー、レアル・マドリード、インテル、アヤックス、マンチェスター・ユナイテッド、バイエルンの10チームがベスト16入りを決めていた。最終第6節の戦いを経て、アトレティコ・マドリード、スポルティング、リール、ザルツブルク、ベンフィカ、ビジャレアルの6チームがそこに名前を連ねることになった。

 15チームの内訳は、イングランド4、スペイン3、イタリア、フランス、ポルトガル各2、オランダ、ドイツ、オーストリア各1。また、6戦全勝で通過したチームは、リバプール、アヤックス、バイエルンの3チームになる。

 各組とも総じて僅差だった。競った好試合が多かった。ヤング・ボーイズ、クラブ・ブルージュ、シェリフ・ティラスポリなど、泡沫候補と目された伏兵が健闘。格上相手に番狂わせを含む善戦を展開した。チーム戦術もさることながら、そこで目についたのは、16強入りしたクラブでも通用しそうな個人能力に優れた選手だ。「サッカー」のレベルが上がっていることを実感した瞬間である。

 CLに今季、南野拓実(リバプール)ひとりしか送り込んでいない日本サッカーが心配にもなったが、それはともかく、非ビッグクラブの健闘は、逆に日本人を勇気づける意味合いがある。番狂わせはどのようにして発生するか。そのメカニズムを知ることが、W杯で列強と対戦する際、生きのびる知恵になる。イングランド勢やレアル・マドリード、バルセロナなど、ともするとビッグクラブの動向に目はいきがちだが、等身大のチームの戦いぶりにこそ教材は溢れている。

ミラン戦に先発、後半アディショナルタイムまでプレーした南野拓実(リバプール)ミラン戦に先発、後半アディショナルタイムまでプレーした南野拓実(リバプール) この記事に関連する写真を見る  その最右翼がアヤックスだ。グループステージを6戦全勝で通過したことは、優勝、準優勝に輝いた1994-95、1995-96シーズンにも、ベスト4入りした2018-19シーズンにもなかったクラブ史上初のケースになる。グループステージ最終戦では、すでに首位通過を決めていたにもかかわらず、スポルティング相手に4-2で打ち勝っている。地力を誇示するような勝利で、決勝トーナメントへの期待感を振りまいた。