メッシと代表に熱狂するアルゼンチン。カタールW杯への強い自信は吉か凶か (3ページ目)
現在のアルゼンチン代表は、34歳のメッシが最年長で、それに33歳のアンヘル・ディ・マリア(パリ・サンジェルマン)、ニコラス・オタメンディ(ベンフィカ)が続く。彼らベテラン勢がチームの屋台骨をしっかりと支えている。
そして脂ののった年代の選手にはこと欠かない。パリ・サンジェルマンのレアンドロ・パレデス、アストン・ビラのGKエミリアノ・マルティネス、トッテナムのジオバニ・ロ・チェルソ、ユベントスのパウロ・ディバラ、アトレティコ・マドリードのロデリゴ・デ・パウルとアンヘル・コレア、インテルのホアキン・コレアはいずれも20代後半だ。
若手であれば、トッテナムのクリスティアン・ロメロ、アヤックスのリザンドロ・マルティネス、インテルのラウタロ・マルティネス、レバークーゼンのエセキエル・パラシオスがいる。
アルゼンチンの不安材料は、それより下の世代にいい選手がいないことだった。それは東京五輪でのグループステージ敗退からもうかがえた。しかし、スカローニはこの2カ月でその問題も解決したかのように見える。彼は多くの若手を発掘している。なかでもユベントスU-23に在籍する18歳のFWマティアス・スーレは将来を嘱望されている。もちろんA代表ではまだ一度もプレーしていないので、その才能は未知数ではあるが。
今のアルゼンチンに敵がいるとしたら、それはアルゼンチン自身だ。
彼ら(メディアやサポーターも含めて)はあまりにも熱狂し、自信を持ってしまっている。カタールW杯は絶対にうまくやれると信じている。だが、彼らは世界で一番熱いチームではあるかもしれないが、世界で一番強いチームではない。もし何かの拍子につまずいてしまったら、そのショック、失望は計り知れないだろう。
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