2021.10.30

プレミアリーグの天下は続くのか。「3強」がCLでも存在感を発揮する理由

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFP/AFLO

 チェルシー対マンチェスター・シティ。2020-21シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)は、2018-19シーズンのリバプール対トッテナムに続いて、イングランド勢同士の決勝対決となった。と同時に、イングランド(プレミアリーグ)は、チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの過去5年の戦績を元に順位化されるUEFAカントリーランキング(リーグランキング)で、2012年以来9年ぶりにスペインを抜き、首位の座に立つことになった。近年の好調さが、自国のクラブ同士のCL決勝対決となって結実した格好だ。この流れは今季も継続するのか。

手がつけられないほど絶好調のモハメド・サラー(リバプール)手がつけられないほど絶好調のモハメド・サラー(リバプール) この記事に関連する写真を見る  今季初め、世界を沸かせた出来事は、長年バロンドールを競い合ってきた2大スーパースターの移籍だった。バルサからパリ・サンジェルマン(PSG)に移籍したリオネル・メッシのパフォーマンスが全盛期の8割程度とするなら、ユベントスからマンチェスター・ユナイテッドに移籍したクリスティアーノ・ロナウドは7割程度。それでもPSG、マンチェスター・ユナイテッドのサッカーの質は上がるのか。怪しいのではないかとはこちらの見解になるが、そうした不安が現段階で露呈しているのは、ロナウドのほうになる。

 マンチェスター・ユナイテッドは昨季、国内リーグこそ2位だったが、CLではイングランド勢で唯一、グループステージで敗退していた。今季、CLに出場したプレミア勢4チームのなかでは、先行きが最も案じられるチームと言えた。そこにロナウドが加わった。ところがと言うか、予想どおりと言うか、成績は上がっていない。国内リーグは目下7位。同国のナショナルダービーと言うべき先のリバプール戦では、ホーム戦にもかかわらず0-5の大敗を喫している。

 CLではグループ(F組)で首位に立つものの、後続との差がどの組より詰まった大混戦の渦中に置かれている。マンチェスター・ユナイテッド(勝ち点6)、ビジャレアル(同4)、アタランタ(同4)、ヤングボーイズ(同3)。チェルシー、リバプール、マンチェスター・シティと比較すると、サッカーの質は1枚も2枚も劣る。オーレ・グンナー・スールシャール監督が解任の危機にあるとされるが、すっかり爆発力を失ったロナウドを替えのきかない看板FWとしなければならない、クラブそのものの問題を見る気がする。