日本の五輪2戦目メキシコは準備万端。最高のOAでロンドン五輪の再現を狙う (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

◆メッシとネイマールの涙で終わったコパ・アメリカ。その舞台裏にあったまさかのドタバタ劇

 プレミア勢ではアストン・ビラのMFドゥグラス・ルイス、アーセナルのストライカー、ガブリエウ・マルティネッリが招集された。しかし、何より注目されるのは、最後に呼ばれたリシャルリソンだ。エバートンのストライカーですでにA代表のレギュラーでもある彼は、必ずや何かをしてくれることだろう。

 ブンデスリーガからは、FWのマテウス・クーニャ(ヘルタ・ベルリン)とパウリーニョ(レバークーゼン)、MFヘイニエール(ドルトムント)を招集。またオランダで活躍するストライカー、アントニー(アヤックス)も東京五輪のスター候補のひとりだろう。

 OA枠の3人にも注目が集まる。アトレティコ・パラナエンセのGKサントス、セビージャのCBジエゴ・カルロス、そして一番のサプライズが現在サンパウロでプレーする38歳のダニエウ・アウベスだ。

 アウベスを選んだのは、1994年アメリカW杯で世界チャンピオンに輝いたブランコだ。ブランコは現在CBF(ブラジルサッカー連盟)の一員で、U-17とU-23代表の責任者を務めている。

 アウベスを選んだ理由は、パリ・サンジェルマン、バルセロナといったヨーロッパの強豪を渡り歩いた経験を持っていることだ。ヨーロッパのビッグクラブの多くが所属選手のオリンピック参加を禁止する中で、彼の経験は非常に貴重なものとなるだろう。すでに代表は引退しているものの、フィジカルコンディションも万端だ。彼がこのチームのリーダーになることは明らかだ。

 国内勢ではブラガンチーノ・レッドブルでプレーするMFクラウジーニョに注目だ。ブラガンチーノは今、彼のおかげでブラジル全国リーグの首位にある。

 すでに東京に到着しているブラジルは17日から練習を開始する予定だ。

 最後はアルゼンチンだ。2004年アテネ、2008年北京と、連続して金メダルを取ったアルゼンチンだが、その後の2大会はメダルに手が届いていない。そのため彼らもまた金メダルを取り戻すために東京に来るはずだ。しかし、ふたを開けてみると、メンバーに24歳以下の有名選手の名前は、残念ながらほとんど見あたらない。3月に日本と対戦した時とは若干変わっているが、それでもU-24の二軍というイメージは否めない。

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