ユーロ2020注目は有力3チーム。11都市での分散開催で実力差はわずか (2ページ目)
08年ユーロで準優勝、10年W杯と12年ユーロは3位。14年W杯優勝。16年ユーロベスト4。今大会で有終の美を飾れるだけの戦力は揃っているものの、最後まで突っ走れるかはグループリーグでの戦い方次第かもしれない。
今大会、ドイツの入ったグループFには、フランス、ポルトガル、ハンガリーがいる。グループ3位でも次のステージに勝ち上がれるチャンスがあるとは言え、前回W杯の二の舞もあるかもしれない。
もう一つ注目しているのはイングランドだ。今回でユーロは3大会連続の出場。この十数年の彼らは、W杯を含めて予選では無類の強さを発揮するのだが、本大会になると予選の強さが見られなくなってしまう。しかし、18年W杯ではベスト4に進出。果たして今大会はどうなるだろうか。
ほかにも18年W杯に出場できなかったイタリアや、セルヒオ・ラモスをはじめレアル・マドリードからの選出がゼロになったスペインなどは、メンバーがひと頃から大幅に入れ替わっているだけに、来年のカタールW杯に向けてしっかりとチェックしたい。
◆EURO珍事。敗者を気づかうアイスランドサポーターがいい人すぎる>>
そして、ユーロは出場国のレベル差がW杯よりも遥かに小さいので、我々がよく知るサッカー大国が必ず勝ち上がれる単純な大会ではない。FIFAランキングが離れていても、順位どおりの結果にならないケースがよくある。
04年ユーロはギリシャが初優勝。開幕戦で開催国のポルトガルに2-1で勝利して波に乗ると、決勝でふたたびポルトガルを1-0で撃破した。16年大会でも初出場のアイスランドがベスト8に進出して、大いに盛り上がった。
このようにユーロでは各国のネームバリューはあまり当てにならないし、それを超えた躍進や善戦が見られるのも大会の醍醐味だ。だから、日本では馴染みがない国だからといって軽んじることはできないし、逆に言えば普段は見られない国のサッカーを知るチャンスでもある。
その点で今大会は、初出場となる北マケドニアにも興味を持っている。旧ユーゴスラビアから分離独立してできた国で、93年に初めて代表チームを編成。ユーロ予選には96年大会から参加してきた。
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