ロナウドは総資産350億円の実業家。栄光の2002年セレソンたちのいま (3ページ目)

◆スーパースター、R・バッジョの今。渋谷で語ったカズへの羨望と今後の夢

　引退後すぐにつくったスポーツ芸能事務所「9ine」は2016年まで続けていた。ネイマールやアンデルソン・シウバなども顧客。ネイマールの売り出しに成功し、彼のその後の成功はこの事務所のおかげだったともいえる。

　2017年には「オクタゴン・ブラジル」というマーケティング会社に投資、現在でも取締役のひとりでもあり、またｅスポーツの会社ともコラボしていた。

　2018年には2800万ユーロ（約36億円）でスペインのバジャドリードの株51％を買い取り、さらに2019年には株を72.7％まで買い増して、実質的なチームオーナーとなった。就任時にロナウドは「フィナンシャルタイムズ」紙にこう語っている。

「かつてミランにいた時、（シルビオ・）ベルルスコーニ会長に何か言われると、選手たちは『そうですね』と答えながらも、実は誰も彼のアドバイスを聞いてなかった（笑）。その点自分は他のオーナーにないものを持っている。私は選手のことがわかるオーナーだ。彼らが何を望んでいるかがわかる」

　選手のプレーにもアドバイスできるオーナーを目指している彼だが、しかしロナウドがアドバイスをするとある選手にはこう言われたそうだ。

「それはあなたがフェノメノ（超常現象）だからできたんですよ、僕たち普通の選手にはできない」

　また、バジャドリードのようなメインオーナーではないが、ロナウドはNASL（北米リーグ）のフォートローダーデル・ストライカーズの株も持っており、ブラジルのレーシングチーム、A1チームブラジルの共同オーナーでもある。「R9」という自身のサッカースクールも、ブラジルをはじめ、中国やアメリカなどで展開している。

　正確に知ることは難しいが、2020年の時点でのロナウドの純資産は３億2500万ドル（約350億円）とも言われている。

　マネービジネスに詳しいコンサルトチームをスペインに持っており、年に何回かミーティングをして、資産運用について話し合っているという。

　現在スペインに住むロナウドは44歳。３回の結婚で３人の子供（長男と双子の姉妹）を授かっている。また、来日時に関係を持った日系人女性との間にも息子がいる。４人の子供を得た後は「生産ラインを閉鎖する」としてパイプカット手術を受けた。ただ将来、子供が欲しくなった時のために精子の冷凍保存もしたという。そしてつい先日、どのようないきさつがあったのかはわからないが、ロナウドは2015年からパートナーの30歳の彼女との間に５人目の子供が生まれる予定だとSNSで発表した。