伊東純也は「マジシャン」。28歳、ベルギー3年目でキャリア最高の時
ベルギーの強豪クラブのひとつ、ゲンクに所属する伊東純也が国際マッチウイーク直前のスタンダール戦で2ゴールをあげ、上々のパフォーマンスを披露した。
いずれのゴールも、正確なトラップから右足を振り抜いたもの。この試合を実況したベテランコメンテーターのフランク・ラースは、「この日本人プレーヤーは多くのゴールとアシストを記録する、すばらしいシーズンを過ごしています」と唸った。
今年初の代表マッチに招集された28歳の伊東純也 現在31試合を消化したところで、伊東は10ゴール8アシスト(メディアによっては9アシスト。リーグ公式サイトは8アシスト)を記録。これまでの自己最高は2018年シーズンのJ1柏レイソル時代に記録した6ゴール12アシストだから、伊東にとっては初のシーズンふたケタゴールとなる。
現地の報道によれば、伊東はスタンダール戦後にこう語ったという。
「純粋にスタッツだけを見れば、今季は自分のキャリアのなかでもベストシーズンです。だけど、もっと改善しないといけない部分もあります。アシストに関しては満足しています。しかし、もっとゴールを増やさないといけません」
3月19日のゲンク対スタンダール戦を解説したのは、1980年代から1990年代にかけて活躍した名DFフランキー・ファン・デル・エルストだった。ファン・デル・エルストは前半、伊東の動きにフォーカスを当ててこう解説した。
「今日のスタンダールは、MFサムエル・バスティアンを伊東に当ててマンツーマンで守っています。しかし、伊東とダニエル・ムニョス(右SB)の右サイドでの連係がよく、頻繁にポジションチェンジを繰り返し、伊東が中に入るとムニョスが外、ムニョスが中に入ると伊東が外に動くため、スタンダールはマンツーマンで伊東をとらえきれません」
伊東はゲンクに来てから2年近く、ノルウェー代表の右SBヨアキム・メーレと息の合ったプレーをしていた。しかし昨年12月末、メーレがアタランタ(イタリア)に移籍したことでコンビは解消され、その代わりに新たな相棒となったのがコロンビア人DFのムニョスだ。
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