2020.12.06

久保建英、ビジャレアル残留か移籍か。レアル復帰の可能性はある?

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 年明けからオープンする冬の移籍マーケットを前に、ビジャレアルの久保建英の身辺が騒がしくなってきた。

 もっとも、主に騒ぎ立てているのはスペイン現地メディアの報道で、今のところそのほとんどが憶測に終始した内容ばかり。もはや風物詩ともいえるこの現象は、ある意味で久保がヨーロッパのマーケットにおける人気銘柄であることの証ともいえる。

この冬の移籍市場に名前が上がっている久保建英この冬の移籍市場に名前が上がっている久保建英  ただ、本人はもちろん、周囲が久保の現状に満足していないのは事実。そういう意味では、移籍マーケットが開く前にあらためて久保の現状を整理し、今後を見据えて何が得策なのかを考察してみる必要はあるだろう。

 まず、この冬における久保の選択肢は3つある。ビジャレアル残留、レアル・マドリードへのレンタルバック、そして別のクラブへのレンタル移籍だ。完全移籍という選択もなくはないが、本人の希望や現状を考えれば現実的ではない。

 3つの選択肢のなかで最も可能性が低いとみられるのが、所属元のレアル・マドリードへのレンタルバックだろう。

 たしかに現在のレアル・マドリードは、直近5試合でわずか1勝と、決して好調とはいえない状態にある(12月5日時点)。しかしながら、昨シーズンの国内王者の前線にはすでに有り余るほどのタレントが揃っており、今夏の移籍マーケットでも攻撃的MFマルティン・ウーデゴールをレアル・ソシエダからレンタルバックしただけという充実ぶりだ。

 しかもそのウーデゴールでさえも、ここまでは満足のいく出場機会を得られていないことを考えると、久保がそこに割って入り、ビジャレアル以上の出場チャンスを得るのは困難と見るのが妥当。すなわち、この選択は得策ではない。

 一方、この冬に他クラブへレンタル移籍する選択については、その実現性は高くない。これまで、久保の移籍を騒ぎ立てている現地報道でも具体的な移籍先は挙がっていないうえ、来年6月30日までレンタル契約中のビジャレアルが移籍を承諾するには、久保を手放すに値するだけのメリットがなければ不可能な話だ。