2020.12.08

レアルは崖っぷち。先が見えないPSG。CL最終節で何かが起こる?

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AP/AFLO

 現地時間12月8、9日にグループステージの最終節(第6節)を迎えるチャンピオンズリーグ(CL)。第5節を終えた段階で、ベスト16入りが確定しているのは以下の9チームだ。

 バイエルン、マンチェスター・シティ、ポルト、リバプール、チェルシー、セビージャ、ドルトムント、バルセロナ、ユベントス。

 残る椅子は7つ。例年より混戦模様となっている。それを象徴しているのがH組だ。パリ・サンジェルマン(PSG)、マンチェスター・ユナイテッド、ライプツィヒ、バシャクシェヒル(トルコ)。昨季、準優勝のPSGは、マンU、ライプツィヒとともに勝ち点9で並んでいる。

ボルシアMGに敗れれば史上初のグループリーグでの敗退となるレアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督 最終節は、すでに16強入りの可能性が消えたバシャクシェヒルとのホーム戦。同勝ち点で並ぶ他の2チーム(マンUとライプツィヒ)が直接対決するので、この試合を落とさない限りグループリーグ突破を果たす(PSGはライプツィヒとの当該対決で勝るため)。3チームの中では優位な立場にある。しかし、その先はどうだろうか。

 CLの優勝の行方を探ろうとしたとき、筆者が注目するのは"順番"だ。ビッグクラブ、あるいはそれに準じるクラブの中で、最も勝ちたがっているのはどこか。優勝に飢えているのはどこか。感覚的な話になるが、CLの歴史的な流れを踏まえつつ、いいサッカーをしているクラブ、戦力が整っているクラブを探っていけば、優勝候補はおぼろげながら見えてくる。

 昨季の覇者、バイエルンはそうした意味でシーズン当初から最右翼の存在だった。今年はバイエルンの順番だとばかり、早い段階から本命に推していた。

 今季はどうなのか。バイエルンが2連覇する可能性を探ろうとすれば、それが簡単ではないことはCLの歴史が物語っている。その28年史をひもとけば、連覇を果たしたチームがレアル・マドリードしか存在しないという事実が浮かび上がるので、「今季もバイエルンだ!」とは簡単には言いにくい。別の可能性を探りたくなる。

 そこで浮上するのが、昨季の準優勝チームPSGだ。それまで毎シーズン、優勝候補の一角に挙げられながら、最高位はベスト8。一介の金満クラブの域を脱せずにいたが、昨季の準優勝でひと皮剥けたのではないか。モチベーションも高そうだし、今季はPSGの番ではないかと密かに期待していた。