久保建英とかつて脅威のデュオ。アンス・ファティは「薄味」が特徴だ
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サッカースターの技術・戦術解剖
第28回 アンス・ファティ
<今季"開幕戦"で2ゴール>
リーガ・エスパニョーラ第3節、バルセロナがビジャレアルと対戦。これがバルセロナの今季最初の試合だった。
今季スタートから好プレーを見せる、17歳のアンス・ファティ リオネル・メッシの移籍問題、ロナルド・クーマン新監督の就任など、短いオフに激動があったバルセロナだが、この試合は4-0と余裕をもって逃げ切った。
4点のうち3点にアンス・ファティが絡んでいた。ジョルディ・アルバのクロスにダイレクトで合わせて先制ゴールを挙げると、カウンターアタックからフィリペ・コウチーニョのパスを受けて冷静にGKの横を抜くシュートで2点目。
さらにドリブルでペナルティーエリアに入ったところでファウルを受けてPKを獲得し、これをメッシが決めて3-0。4点目はメッシのパスをカットしようとしたビジャレアルDFのオウンゴールだった。
注目のメッシは4-2-3-1のトップでプレー。トップ下にはバルサに戻ってきたコウチーニョ、右にアントワーヌ・グリーズマン、ファティは左に入っていた。
グリーズマンはときどきメッシとポジションを入れ替えていたが、左のファティは固定されている。左サイドバック(SB)ジョルディ・アルバのスペースをつくるためにハーフスペース(サイドと中央の間)に移動することはあっても、それも含めて左ウイングとして振る舞っていた。
4-4-2のビジャレアルに対して、グリーズマン、メッシ、コウチーニョが相手の4-4のライン間にポジションをとり、外側はSBで幅をとる。このあたりはこれまでと変わりない。クーマン監督になっての変化は、メッシをセンターフォワードで起用したことと、プレッシングの頻度が若干増えたぐらい。まだ初戦なのでこれからなのだろうが、大きな変化は見られない。
ただ、17歳のファティの成長ぶりは印象的だった。
ファティはすでに昨季序盤でブレイクしている。16歳でトップチームデビュー、クラブ最年少得点、チャンピオンズリーグのクラブ最年少出場と最年少ゴール、1試合で得点とアシストを記録した最年少記録など、その若さからさまざまな最年少記録をつくり、そのたびに話題になっていた。
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