大迫勇也へ掌返しの辛辣評価。ブレーメン1部残留でも来季は不透明 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 ハイデンハイムはレギュラーシーズンのラスト2試合で3位に浮上。酒井高徳が在籍した時代に降格したハンブルガーSVを追い抜いて、プレーオフ進出にすべり込んだ。特に個人のクオリティが高いわけではないが、シーズン終盤からの勢いを引き継ぎ、チームに推進力と一貫性が感じられた。この試合でも98分に追いつく、驚異的な粘りを見せた。

『ダイヒシュトゥーベ』によりこの試合の大迫への評価は低かった。採点はFWのミロト・ラシカの4.5に次いで低い4(1が最高点、6が最低点)。「左サイドでプレーし、多くの時間を元ブレーメンの(マルトン=トマス・)ブッシュの守備に苦しんだ。運にも見放されたが、彼は突破力に欠けていた。すべての球際で戦ってはいた」というコメントをつけている。
 
 振り返ると、結果が出なければ、まるでスケープゴートのように扱われてきたのが今季の大迫だった。

 もちろん、特にFWの場合、得点という明らかな結果が評価に直結するのは当然である。だが、得点以外で貢献する方法もある。大迫の場合、ブンデスの中では華奢に見えるかもしれないが、どの場面でも誰とでも渡り合えるポストプレーの強さがある。また、ゴール前に張るばかりでなく、少し引いてラストパスを出す器用さも併せ持つ。

 今回のプレーオフでも、そんな特長はしっかり見せていた。

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