同じ「国立競技場」でも日本とは大違い。羨ましかったユーロの舞台 (5ページ目)
実際、隈研吾さんが設計デザインした国立競技場にもその発想はゼロだ。「わび」と「さび」を表現したかったのだろうか。座席はモスグリーンをフィーチャーするように塗り分けられている。赤と白はない。そして、そのことに違和感を覚える人は少ない様子だ。サッカー界で言えば、代表のユニフォームが赤ではなく青であることに抵抗感を抱く人は少ないのと同様だ。
だが、赤は白とうまく組み合わせれば活路は見出せる。ワルシャワ国立競技場を見ていると、つくづくそう思う。悪くないのである。周辺の緑とも調和している。むしろ健康的でポップなカラーリングに見えてくる。高揚感を抱かせるスタジアムだ。もう一度、ここで試合を観戦する日が訪れることを願いたい。
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