2020.05.05

柴崎岳の本拠地は最果ての地に。
欧州を席巻したデポル、運命の一戦

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

追憶の欧州スタジアム紀行(5)
リアソール(ラ・コルーニャ)

 デポルティーボ・ラ・コルーニャの本拠地、ラ・コルーニャを訪れ、世界遺産として知られるヘラクレスの塔に昇り、眼下に大西洋を望めば、遠くまで来たことをひしひしと実感する。リアス式海岸の語源としても知られる、海岸線が入り組んだ独特の地形にも目は釘付けになる。

 欧州大陸のまさに端だ。もうこの先には何もない。コロンブスがアメリカ大陸を発見するまで、そこは「フィニステーレ(最果ての地)」と呼ばれていた。

海の近くに立つデポルティーボ・ラ・コルーニャの本拠地リアソール リアソールがあるのは海岸から200メートルほど離れた場所。オルサン湾という風光明媚な湾岸の遊歩道を右に眺めながら歩いて行くと、スタジアムは目の前に見えてくる。そこは旧市街地のほぼ中心部に当たる。一方、オルサン湾を背にして500メートルほど行けば、ラ・コルーニャの港だ。つまり旧市街地は、湾と港に挟まれる狭いエリアに密集している。海がここまで近距離に迫り、波の音と潮の香りがここまで日常的に五感を刺激する街も珍しい。