2020.04.10

なぜ現代最強フットボーラーなのか。
ファン・ダイクのすごさと唯一の欠点

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji
  • photo by Getty Images

サッカースターの技術・戦術解剖
第3回 フィルジル・ファン・ダイク

<クーマン親子との縁>

 父がオランダ人、母がスリナム人のフィルジル・ファン・ダイク。193cm、92kg。大きく、速く、強く、柔らかい体は、現代最強のフットボーラーと言われている。ほとんどジムワークもしていないそうだから、遺伝子の力は脱力したくなるほどに偉大である。

現代最強のフットボーラーと言われる、リバプールのDFファン・ダイク トヨタカップでミランが来日した時、フランク・ライカールト(1980-90年代にアヤックスやミラン、オランダ代表で活躍)を間近で見たことがある。ユニフォーム姿での撮影現場だった。太モモの筋肉は、まるで牛のようだったのを覚えている。トレーニングどうこうでつくられたものではなく、まさにモノが違うという印象。彼もスリナム人の血が流れている。

 ファン・ダイクはヴィレムⅡのユース時代、最初は右サイドバック(SB)だった。17歳の時に1年で18cmも背が伸びて、センターバック(CB)へコンバートされている。SBとしてはさほど優れた選手ではなかったという。