アトレティコにエース復帰。リバプール戦は「点を取って勝ちにいく」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Reuters/AFLO

「最高の状態で戦う必要があるのがアトレティコというチーム。彼らはプレゼントをくれない。徹頭徹尾、戦い抜けない限り、勝機はないだろう」

 リバプールの名将ユルゲン・クロップは、第1戦で敗れたあとに振り返っている。この試合、リバプールは難攻不落の城を前に立ち往生するように、攻めあぐねた。アトレティコはセットプレーの飛び道具で多くの得点パターンを持っている。リバプールはそれで先手を取られ、厳しい戦況となった。総力戦で攻めたくとも、カウンターの怖さがあってブレーキがかかった。

 アトレティコの堅守はひとつの鍵になるだろう。

 もっとも、アトレティコ陣営は「守り切るだけでは勝てない」と踏んでいる。事実、昨シーズンのCL決勝トーナメント1回戦では、ユベントスに第1戦で2-0と先勝しながら、第2戦は0-3で敗れ、大会から姿を消した。アウェーゴールを奪う攻撃力がないと、勝ち上がれない。

 アルゼンチン人指揮官シメオネは今シーズン、攻撃の比重を高めてきた。キーラン・トリッピアー、レナン・ロディの両サイドバックは高い位置を取り、コケ、サウール・ニゲスの中盤が攻撃に厚みを加え、ジョアン・フェリックス、アルバロ・モラタが仕上げる。

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