アトレティコにエース復帰。リバプール戦は「点を取って勝ちにいく」 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Reuters/AFLO

「美しく、苦しむ試合になるだろう。最後はディテールの差が勝負を決める。我々は得点を取りにいかなければならない。差は小さく、勝利が必要だ」

 第1戦で決勝点を決めたサウールは言う。守りに入れば勢いに飲み込まれる。それは全員が肝に銘じているはずだ。

 勝利のキーマンは、ジョアン・フェリックスだろうか。セビージャ戦も、GKとの1対1を確実に決めるフィニッシュ精度の高さを見せた。前線でボールを持てば、ディフェンスの裏を取るプレーで好機を作り出せるファンタジスタだ。

 伏兵として期待されるのは、アルゼンチン代表FWアンヘル・コレア。シメオネイズムの体現者のような選手で、小柄だがエネルギッシュに動き、前線をかき回す。遊撃隊長の如く腹背を突く仕掛けが、リバプールに致命傷を与えるのではないか――。

 闘将シメオネは戦いの熱を高める。鍛えられた選手たちは、それに呼応する。アンフィールドには、3000人近いアトレティコサポーターが押し寄せるという。



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