本田圭佑を14年前から知るボタフォゴ
新監督。「特別扱いはしない」

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 63歳になるパウロ・アウトゥリオは、監督としてさまざまなキャリアを築いてきた。そのなかには日本での経験も含まれる。いったんは監督業から距離を置く決意をしたが、今回、再びボタフォゴの監督に就任した。そんなアウトゥリオに話を聞くことができた。

 ボタフォゴでのプレーに意欲を見せる本田圭佑 photo by AFLO ボタフォゴでのプレーに意欲を見せる本田圭佑 photo by AFLO「『本田圭佑がいるから、私がボタフォゴからのオファーを受けた』というのは、あまり正しくない見方だ。もちろん、彼の存在はプラス材料ではあった。しかし、私がここに戻ってきたのは、かつて自分が勝利に導いたこともあるボタフォゴを、自分の原点のように感じるからだ。本田とは関係ない。

 それでも、チーム幹部が本田を獲得したことはまさにグッド・ジョッブだった。天才的なアイデアだったと思う。本田は経験もあり、過去に多くの逸話も持ち、親しみやすく、なにより根性がある。プロとして歩み始めたばかりの若いチームメイトには、最高のお手本になるだろう。私は敵チームの監督として彼と対戦したことはあるが、ともに仕事をしたことはない。だが、いつでも彼にはいい印象を抱いてきた。本田は日本サッカー界の中でも抜きん出た存在だった。

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