バルサと資金の差は10分の1以下。それでも3位ヘタフェが強い理由
リーガ・エスパニョーラをヘタフェが席巻している。第23節終了現在で3位。首位レアル・マドリード、2位バルセロナに食らいつき、アトレティコ・マドリード(4位)を見下ろす。称賛すべき快挙と言えるだろう。
直近の第23節バレンシア戦では、息を呑む強さを見せた。本拠地の声援を受けたヘタフェは、局地戦の強度で完全に勝って、カウンターでは鋭く敵陣に殺到。その精強さで試合を牛耳って、ボールを渡さない。58分に先制点を奪った時間も、彼らがパスを回していた。ホルヘ・モリーナがくさびで受け、ハイメ・マタが裏に走ってシュート。GKがはじいたボールをモリーナが押し込んだ。
前節バレンシア戦では2得点したホルヘ・モリ―ナ(ヘタフェ)"蒼いグラディエーター"と言われる選手たちは、雄壮だった。2点目を奪った後、ラフプレーに逃げた相手を退場で10人にし、ダメ押しの3点目を決め、凱歌をあげた。
ヘタフェは首都マドリード郊外のクラブだが、規模は小さく、本拠地アルフォンソ・ペレスの収容人数も1万7000人と多くはない。必然的に、その戦力は限られている。(クラブの収入に応じてリーガ・エスパニョーラが使用可能額の限度を設定する)サラリーキャップは昨年から飛躍的に上がったが、それでも5800万ユーロ(約69億円)。これはリーガ12番目で、1位バルセロナの6億7100万ユーロ(約800億円)と比べると、10分の1以下という数字である。
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